今朝は、通勤に利用しているJRが
人身事故により止まっていることを知らずに家を出た。
 
利用している電車に何かあれば
携帯にメールが来るように設定してあるが
その運行情報が届いた時にはすでにホームにいた。
遅い情報ほど役に立たないものは無い。
そしてさすがに3本を乗り継ぐ通勤となると
こうしたトラブルに見まわれる確率は高くなる。
 
改札前のボードでその事実を初めて知った私は
いつもと同じ列に並びながら考えた。
さて・・・どのルートで会社を目指すのがいいか?
 
第1案はここからいきなり逆方向に向かい
さらにJRと地下鉄を乗り継ぐ。
けれどこの場合は地下鉄同士で乗り換えがあり
合計4本の電車に乗らなければならない。
ところが乗り慣れていない電車では
行き先を確かめるだけで精一杯な上に
乗り換えに効率のいい車両も分からないため
どうしても時間の無駄が多くなる。
やっぱり第1案は却下だ。
 
第2案はとりあえずいつも通りに出かける。
運転も昔よりは短時間で再開されることも多いので
動き出すことに大いに期待する案だ。                        
それでもダメなら隣の駅まで15分ほど歩き
そこから地下鉄に乗れば乗り換えナシだ。
けれど15分もの上り坂を歩いている間に
電車が動き出す可能性がある。
やっぱり最初から素直に
乗客が殺到するだろう地下鉄に乗るしかないか・・・。
 
そうしているうちに電車はJRの駅に到着した。
ところが改札を出るべく歩き始めた時
スピーカーから天使の声が聞こえて来た。
「ただいま、外回りの電車のみ運転を再開しました」
お~!残念ながら逆方向の電車だが方法はある。
私は最初に来た電車に乗るとふたたび乗り換え
全く考えもしなかったルートで出勤することにした。
 
けれど世の中そう甘くない。
1つの電車が遅れれば、連動して他の電車も遅れる。
私の乗った電車はスタートこそ良かったが
途中からはチンタラチンタラと
歩いた方が早いと思われる速度まで落ちた。
ホームに人があふれているために減速しているらしい。
 
その時、私を乗せた今にも止まりそうな電車の横を
軽快に追い抜く見慣れた電車があった。
それはまさに快速電車の如く飛ぶように、順調に
私たちをあざ笑うかのように走り去った。
私が乗りたかった内回り電車である。
え~!!動いてるじゃん・・・。
車内のあちこちから同様の心の声が聞こえた。
虚しい・・・。
 
それでも何とか10分前には会社に着いた。
実際には9時5分前に朝礼が始まるのでセーフだ。
結局、影響をモロに受けたのは私だけだったようで
他のみんなは普通に出社していた。
それを見て、私の疲れは倍になった。